ステンレスの加工

ステンレスの溶接とは

4. 溶接後のスケール除去

溶接、切断等の加工によって生じたスケール、鉄さび、スパッタ、スラグ等の除去方法としては、機械的な方法と酸洗いに代表される化学的な方法があります。
酸洗いによる脱スケール法は、耐食性能の要求水準が高く、溶接長さや溶着量の多い容器や化学プラント等の分野で多く使用されています。

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①スケール除去法
スケール除去方法には、サンドブラスト、ショットブラスト、ホーニングおよびグラインダによる機械的方法と化学的処理による方法がある。スケール厚さが薄い場合は、通常の化学的処理である酸洗で美麗な表面が得られます。
スケール厚さが厚い場合は、機械的方法や溶融アルカリ処理により、スケールを除去した後、仕上げ酸洗を施すことが望ましい。機械的方法では、溶接部およびその周辺のスラグ、スパッタ、ヒュームおよび焼けをステンレス製チッピングハンマやワイヤブラシによって除去する。作業に用いる小道具として、グラインダ、ワイヤブラシ、回転ブラシ、ハンマ等があるが、ステンレス鋼専用のものを用い、炭素鋼その他の金属用のものと混用してはなりません。

②溶接焼け除去
溶接部近傍や裏面には、溶接焼けマーク(テンパーカラー)が発生するがその除去処理として各種の方法があります。

1)酸洗法
酸洗法には大別して侵漬法と塗布法に分類されます。侵漬法は製品全体を侵漬する方法(通称ドブ漬)であるが、酸洗槽は板メーカー、条鋼メーカーなど一部しか保持していません。また実際の構造物は、大きさ、形状が一定でないので不向きであります。
塗布法は溶液をしみこませたステンレス製ブラシ、ナイロンブラシ等で擦ります。また、酸洗剤を含んだゲル状のものを該当部分に塗布し一定時間放置後洗浄するタイプもあります。ただし、酸洗で生じた廃液は原則として石灰、苛性ソーダなどで中和し、都道府県条例で指定された処理を行う必要があります。

2)電解研磨法
薬液と電流との相互作用により、焼けを溶解します。

3)機械的研磨方法
ステンレス製ワイヤブラシやグラインダにて除去後、サンドペーパー、不織布研磨材、フラップホイール等を用いて研磨調整します。
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